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『ユリイカ』 特集=奇書の世界

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四大奇書、三大奇書、さて、奇(しなる)書とはなにか
奇しく珍かなる書物、なぜその必ずしも読むに易くはない書物にわれわれは惹かれるのか、それら奇書が奇書である所以はさまざまであるだろう、歴史において珍奇な運命をたどったものもあれば、豪奢な装幀の人間業とも思えぬ唯一性によるものもあるだろう、そしてなにより魔術書ならず魔術的な記述内容がその書物を奇書たらしめる、のか……、往きては帰れぬ奇書の道。

特集*奇書の世界

❖対談
奇書は(人間にしか)書けない / 円城塔×酉島伝法

❖奇譚
綺書周游 一名、駄本地獄――〈人外魔境の巻〉 / 稲生平太郎
奇書もどき / 春日武彦

❖驚異の好奇心
Curiouser and Curiouser――奇書のマニエリスム / 高山宏
架空珍妙動物学を学ぶための奇書コレクション / 倉谷滋
形而上学の逸楽郷――哲学史における奇書 / 佐々木雄大
変なこと書く人――奇妙と驚異のSF小説史 / 橋本輝幸

❖奇人(から)の呼び声
わかるものわからないもの / 樺山三英
イルでファンキーな宇宙世紀を讃える / 南木義隆

❖稀な成り行き
三大奇書の外側から / 小松史生子
ミステリにおける奇書の再考――内在する〈狂い〉について / 鈴木優作
奇書としての『死霊』――埴谷雄高と澁澤龍彥のデモノロギイ / 藤井貴志
大西巨人『神聖喜劇』――論理のネットワークを駆けめぐる数奇な旅 / 橋本あゆみ

❖座談会
特殊版元探訪――事例・国書刊行会のエコシステム / 竹中朗×山本貴光×吉川浩満

❖運動としての奇書
「奇書」だけが癒す渇き――戦前昭和における“変態趣味の大家” / 大尾侑子
囚われの奇書――あるポーランド知識人の自己検閲と文学的欠乏 / 中井杏奈
怪文書のススメ / 逆卷しとね
「奇書」としての『家畜人ヤプー』 / 河原梓水

❖レファレンスとサジェスト
奇書の定義と入手法――列挙書誌から考える / 小林昌樹
「奇書」に寄りつく解釈と解説 / 三崎律日

❖書物の奇異と奇跡
奇なる書の道 / 宮紀子
奇術としての製本――『四回の講座』(M.F.作) / 野村悠里
書物としての奇書/オブジェとしての書物 / 山中剛史
本とは何か――奇書、あるいは瀧口修造の〈本〉 / 山腰亮介

❖奇書に誘われて
中華圏の奇書をめぐる / 立原透耶
幻臭と幻獣 / 川野芽生

❖奇書と奇書でないもの
神器と魔法の古代書 / 川村悠人
聖女の奇書――ハッケボルンのメヒティルト『特別な恩寵の書』と西洋中世の神学 / 三浦麻美
世紀転換期ドイツの一知識人が見た地獄あるいはユートピア――シュレーバーの『ある神経病者の回想録』をめぐって / 熊谷哲哉
『フィネガンズ・ウェイク』のABCD / 今関裕太
バベルの図書館における奇書――ボルヘス以降のミクロコスモス / 棚瀬あずさ

❖伝導の道行き
MU BOOK GUID 出張版――今、日本語で読める「奇書」11選 / 星野太朗

❖忘れられぬ人々*21
故旧哀傷・樋口覚 / 中村稔

❖物語を食べる*29
母と子どもがひとつになる / 赤坂憲雄

❖詩
熱帯夜 / 宿久理花子

❖今月の作品
西野いぶき・渡辺八畳・吉田譜雨・西村洸・折江朋華・栫伸太郎 / 選=大崎清夏

❖われ発見せり
未来の団結小屋 / 片桐悠自

表紙・目次・扉=北岡誠吾

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