『Padograph 第1号』特集:周縁から内在へ アジア現代美術
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【内容】
このたび、日韓美術展情報のポータルサイト「Padograph」 https://padograph.com は美術雑誌『Padograph雑誌』を創刊します。
第1号の特集は「アジア現代美術」。日本を含むアジア諸国のアートシーンの比較を通じて、日本現代美術の位置づけを確かめ直し、「べつの美術」への可能性を開きます。
韓国、中国、ベトナム、日本各国の現代美術シーンについて書かれた論考群に加え、寄稿者による座談会を収録。さらに「台湾美術史」という枠組み自体を再検討する論考や、韓国で活動する美術批評コレクティブ「Yellow Pen Club」の3人による刺激的な美術批評テキストまで掲載。
まだ日本語ではどこにも書かれていない情報満載、現代美術のカッティング・エッジを詰め込んだ誰がどう見ても永久保存版の内容となっています。
美術ファンはもちろん必読。「現代美術なんもわからん」という入門者にもぴったり。海外旅行の計画立案に役立つことも間違いなし。これを読めば現代美術の「今」が丸わかりです。
(出版元HPより)
【書誌情報】
雑誌名: Padograph雑誌(パドグラフ雑誌, 파도그래프雑誌)
特集名: 周縁から内在へ アジア現代美術
価格: 2,000円(税込 2,200円)
発売日: 2025年4月26日(土)
判型: A5判
総ページ数: 122頁
装丁: 鈴木大輔(濁点)
編集: 神野鷹彦、紺野優希、水野広介
【目次】
[巻頭言]波を描く、地図を編む――『Padograph雑誌』の創刊に寄せて 神野鷹彦
[論考]2010-20年代の韓国現代美術――「空間」を中心に 紺野優希
[論考]混沌のなかの創造――連帯と熱狂の中国現代アートシーン 陳海茵
[論考]ベトナム現代美術のいま――パブリック/プライベート/コミュニティ 桒原ふみ
[論考]日本現代美術の3つの指標――美術アカデミズム、サブカルチャー、政治 神野鷹彦
[座談会]周縁を生き延びるために――交錯するアジア現代美術 桒原ふみ+陳海茵+紺野優希 司会:神野鷹彦
[論考]「台湾美術史」をつくる――いま、新たな国民美術史の構築は可能か 鈴木恵可
[論考]ショーケースには何が入っているのか? ルーク(イ・アルム) 訳:紺野優希
[論考]美術のご加護があらんことを チョンチョン(クォン・ジョンヒョン) 訳:紺野優希
[論考]幽霊会社と芸術的に許容された嘘 キム・ピャッピャ(ユ・ジウォン) 訳:紺野優希
[訳者解題]紺野優希
[コラム]わたしであるところの場所――VRChatでひとりで過ごすことについて 千葉集
[コラム]セレクティング・イズ・インポータント in the blue shirt(有村崚)
[ミニコラム]美の味 紺野優希
著者一覧
陳海茵|ちん・かいん
1991年、中国生まれ、日本育ち。東京工科大学メディア学部助教。東京大学学際情報学府博士課程単位取得満期退学(修士)。芸術社会学の立場から中国現代アート業界を分析する。訳書にオラーフ・ヴェルトハイス『アートの値段』(中央公論新社、2023年)。
桒原ふみ|くわばら・ふみ
1995年生まれ。福岡出身。福岡アジア美術館学芸員。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業、九州大学大学院人文科学府人文基礎専攻修士課程修了(芸術学専修)。ベトナムの近現代美術史が専門。東南アジアを中心に、広くアジアの美術について調査・研究を行う。
鈴木恵可|すずき・えか
1982年生まれ。京都市出身。中央研究院歴史語言研究所助研究員。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は台湾近代美術史、東アジア近代彫刻史。2015年頃より台湾在住。
ルーク(イ・アルム)|루크(이아름)
1990年、ソウル生まれ。ソウル大学大学院美学専攻修士課程修了。アドルノの美学理論における崇高についての研究で学位取得。同時代の大衆文化で見られるかわいさ、萌え、嫌悪などの現象を批判理論的な観点から研究を続けている。2016年から美術批評コレクティブ「イエロー・ペン・クラブ」で執筆活動を行い、2022年からは展示・プログラムスペース「YPCスペース」の共同運営に携わっている。
チョンチョン(クォン・ジョンヒョン)|총총(권정현)
1991年、ソウル生まれ。ソウル大学大学院美学専攻修士課程修了。ロザリンド・クラウスのポスト・メディア論で学位取得。2020年からインディペンデント・キュレーターとして活動。2023年からはソウル市立美術館の学芸研究員として在職。2016年から美術批評コレクティブ「イエロー・ペン・クラブ」で執筆活動を行い、2022年からは展示・プログラムスペース「YPCスペース」の共同運営に携わっている。
キム・ピャッピャ(ユ・ジウォン)|김뺘뺘(유지원)
美学を学び、キュレーター、批評家、通訳・翻訳家として活動している。リウム美術館のキュレーター(2022-25年)、第11回ソウル・メディアシティ・ビエンナーレのアシスタント・キュレーター(2019-21年)として在職。2016年から美術批評コレクティブ「イエロー・ペン・クラブ」として執筆活動を行い、2022年からは展示・プログラムスペース「YPCスペース」の共同運営に携わっている。
千葉集|ちば・しゅう
作家。第10回創元SF短編賞宮内悠介賞受賞。各種媒体で小説や書評やVRChat紀行文を書く。
in the blue shirt(有村崚)|いん・ざ・ぶるー・しゃつ(ありむら・りょう)
1991年生まれ。京都在住。音楽プロデューサー兼DJ、京都精華大学講師。音楽や映像などを制作している。自身の作品の他、TVドラマの劇伴や広告音楽も手がける。
神野鷹彦|かんの・たかひこ
1993年生まれ。『パドグラフ雑誌』編集、および「パドグラフ」のフロントエンド実装と日本側運用を務める。大学卒業後、出版社に勤務。その後職を転々としたのち、現在はフリーランスのウェブ・ディレクターとして生計を立てる。
紺野優希|こんの・ゆうき
1993年生まれ。主に韓国で活動する美術批評家、インディペンデント・キュレーター。『パドグラフ雑誌』編集、および「パドグラフ」の韓国側運用を務める。「アフター・10.12」(Audio Visual Pavilion、2018年)、「韓国画と東洋画と」(gallery TOWED、FINCH ARTS、Jungganjijeom II、2022年)などを企画。GRAVITY EFFECT 2019 美術批評コンクール次席。
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