文芸誌『jem』創刊号
¥1,650 税込
なら 手数料無料で 月々¥550から
別途送料がかかります。送料を確認する
【送料】
スマートレター(210円)に梱包資材(OPP袋)と梱包作業料を併せた金額を送料とさせていただきます。
保障や追跡サービスがないことを予めご了承ください。
https://www.post.japanpost.jp/service/smartletter/
※2024年10月1日からスマートレターの送料が180円→210円に値上げしました。
【内容紹介】(出版元HPより)
日本語文学の海外普及と、いまだ知られざる海の向こうの文学(特になんらかの意味で周縁に位置する作品)の紹介を二本の柱に据えた『jem』の創刊号をここにお届けします。『jem』は宝石、珠玉を表す英語gemと、日本語文学Japanese Literatureの頭文字を組み合わせた造語です。優れた翻訳は日本語にとっての財産であるという考えのもと、翻訳文学についても取り上げていきます。
今回は三つの異なるアンケート企画を用意しました。わたしたちが息を吸い込むように目にしているルビの語源は、あの紅玉(ruby)であることはあまり知られていません。ときに働き者の黒い虫にときに宝石に喩えられる小さきものにふと目を遣ってみると、そこには目を見張りたくなる瞬間があるかもしれません。また翻訳環境についてのアンケート、海外翻訳家・研究者アンケートは、とりわけ変化に恵まれているこの時代において、文学を取り巻く状況の〈いま〉を少なからず伝えてくれるはずです。
特集〈未来視する女性作家たち〉は、〈女性作家の特集〉ではありません。時代の制約や限界をうち破り未来を明敏に見通した作家、あるいは五十年後、百年後の未来から遡ったときにそのように強く想起されるだろう書き手たちがここには登場するはずです(左川ちかが吉岡実や瀧口修造よりも世界で読まれ、鈴木いづみが日本の内よりも外で話題を集める未来を前世紀の誰が想像しえたでしょうか?)。山尾悠子の作品などを中国語に移し替えている気鋭の翻訳家、劉佳寧さんへインタビューを行い、四人の識者に熱のこもったブックガイドを書き下ろしていただきました。あわいゆきさん、山口真果さんのガイドは国内国外の最前線の作品を伝え、渡邊利道さん、大島豊さんの文章は博識とたしかな批評眼に裏打ちされたジャンルSF小史としても読むことができるようになっています。
また、小特集〈東方幻想の世界〉として、翻訳短篇二作と、西崎憲さんによる作家案内のエッセイを掲載します。普段わたしたちは、歪められた日本(人)像に出くわす度に居心地の悪さを覚えます。しかしアジアに関するひどく限られた知識にもかかわらず(ゆえに?)かくも霊妙な物語を紡ぎ続けたフランク・オーウェンの非凡さは、言語表現におけるエキゾティシズムそのものを問い直す力を持っています。
この本を手に取ってくださるすべての方が、それぞれにとっての煌めく宝石のような作品に出会えますように。
木村夏彦
【目次】
特集 未来視する女性作家たち
翻訳家インタビュー 劉佳寧 聞き手=木村夏彦
作品ガイド
パンデミックを考えるための国内小説10 あわいゆき
2014年以降にデビューした作家の英語小説30 山口真果
国内SF20 渡邊利道
海外SF短篇25 大島豊
連続アンケート企画
史上初・大アンケート 記号に恋して あなたの大好きなルビを教えてください!
秋草俊一郎/阿部大樹/石川美南/礒崎純一/菅原慎矢/垂野創一郎/西崎憲/平山亜佐子/堀田季何/マヌエル・アスアヘアラモ/山本貴光/木村夏彦
緊急アンケート 実装しない、する あなたの翻訳環境を教えてください
秋草俊一郎/大島豊/岸谷薄荷/鯨井久志/白川眞/垂野創一郎/増田まもる
海外翻訳家・研究者アンケート 世界に拡が(り続け)る日本文学の行方
木海/焦陽/パウ・ピタルク・フェルナンデス/ヘレン・ホラン/ローレル・テイラー/王子豪
国別展望 韓国における日本文学受容 木村夏彦
ブックガイド 詩に近づく小説、小説に近づく詩 木村夏彦
小特集 東方幻想の世界
「クォ・ファンの黄金の時」「折れた柳」 フランク・オーウェン 高山直之訳
東洋の不思議な作家たち 西崎憲
《執筆・聞き手=木村夏彦》
カンヴァセーション・ウィズ・フレンズ〈1〉 増田まもる
On Haruki Murakami’s Lesser-known Sci-Fi Critiques—Ellison, Le Guin, and Others ミミ・シェン訳
A Note on Translators' Notes
千羽鶴
《未訳作レビュー》Samantha Harvey Orbital
執筆者略歴、編集後記
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥1,650 税込